正解のない子育て。手探りの毎日は、想像以上に神経を使います。そんなときに現れた救世主、生成AI!
わたしは特に、ChatGPT(OpenAI)、Gemini(Google)の2つを活用しています。時間にも心にも少し余白をくれる、そんなわが家のスマート育児のかたちをご紹介します。
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話題の生成AIってなに?
育児は、「知りたいこと」や「これどうしよう?」という悩みごとの連続。生成AIはそんなときにサクッと助けてくれます。
✔︎ ちょっとした疑問をすぐに解決
晩ごはんのメニューを考えたくない〜 家族旅行のコンパクトな荷造りの仕方をおしえて〜 そんかちょっとした困りごとは生成AIに相談すれば、アイデアをすぐに教えてくれます。
✔︎ 情報をまとめてくれる
ネットや育児メディアにあるさまざまな情報を収集し、要点をすばやく教えてくれます。忙しい親にとって、まとまった情報が短時間で手に入るのは大きな魅力。
代表的な生成AI:ChatGPTとGemini
ChatGPT(OpenAI)
多くの学習データを元に自然な会話や柔軟な要約が得意です。リアルタイムのウェブ更新には非対応ですが、深い分析や心理的背景説明に強みがあります。無料版で基本的な会話や文章作成ができ、有料のChatGPT Plus(月額20ドル)では最新のAIモデルを高速で使えます。Web検索や高精度な画像生成、ファイル分析、カスタムAI作成にも対応します。
- Gemini(Google)
ウェブ検索や最新の公開データと連携できるため、リアルタイム性の高い情報収集・要約が可能。ニュースや専門記事をもとに情報をまとめるのも得意です。
無料版でメール作成や情報収集、簡単な翻訳が可能。有料Gemini Advanced(月額2,900円)では、より賢いAIモデルが使え、PDFやWordファイルの読み込み、画像生成、Googleドライブとの連携強化など、高度な機能が利用できます。
通常チャットとディープリサーチどう使い分ける?
子育て中にAIを活用するときは、ちょっとした疑問かじっくり知りたいことかで、チャットとディープリサーチを使い分けると便利です。
たとえば、「なんで下の子が生まれると、上の子がかわいく思えなくなるの?」という永遠の悩みを、生成AIに投げかけてみると…
カジュアルチャットモード(話し相手に近い感覚)
Q:なんで下の子が生まれると、上の子がかわいく思えなくなるの?
生成AIの返答
うん、あるあるだよね。赤ちゃんって、本能的に「守ってもらえる顔してる」から、かわいさ全開で親の心を奪ってくるの。一方で、上の子は「手がかかるのに赤ちゃんじゃない」って存在になっちゃって、こっちも余裕がないからイラッとしちゃう。でも、それって一時的なもので、疲れや寝不足のせいも大きいよ。「かわいく思えない=冷たい親」じゃないからね。

鍵垢でひっそりつぶやいた内容に、ママ友が共感して励ましてくれる… そんな感覚に非常に近いです。身バレせずに吐き出せて、否定もされない、“安心して弱音を出せるスペース”。「SNSで愚痴るのは気が引ける…」という人にとって、生成AIとのチャットは“壁打ち相手”として、ちょうどいい距離感なのではないでしょうか。
Deep Researchモード(情報をしっかり掘り下げたいとき)
Q:なんで下の子が生まれると、上の子がかわいく思えなくなるの?
生成AIの返答 ※一部抜粋
育児心理学や行動生物学の観点からは、下の子に対する「ベビーシェマ効果(赤ちゃんの見た目により愛着が引き起こされる反応)」が関係していると考えられます。また、上の子に対しては「上の子だからこそ求められる役割」や「親の期待」とのギャップがストレスを生み、愛情表現がうまくできなくなることもあります。SNS上では「上の子をかわいいと思えない自分を責めてしまう」「本当は寂しいだけなのに」といった声が多数見られ、これは現代育児の共通課題とも言えます。

生成AIに調べものをしてほしいときに使える、本格的なリサーチモードです。
信頼できる情報源(育児専門サイト、学術記事、SNSの体験談など)をいくつもピックアップして、複数の視点を整理・要約し、文章にまとめてくれます。どのサイトを閲覧中か、どんなことを思考しているか、という調査の過程までもリアルタイムで表示されるので、まるで自分の代わりにネットサーフィンしてくれているかのよう。ちょっとした相談が、“読みごたえのある記事”になって返ってくるような体験が新鮮!
まずはチャットで軽く聞いてみて、さらに詳しく知りたいときに「ディープリサーチしてください」とリクエストすると、スムーズに使い分けられます。
わが家の活用例1:google連携が便利なgemini
✔︎ Googleカレンダー

わが家のスケジュール管理はGoogleカレンダー。わたしの予定、夫の予定、子どもに関係する家族全体の予定の3つの共有カレンダーを設定し、夫と確認しあっています。
保育園おたよりや市町村から届く健診の日程通知など紙ベースの情報も、該当部分をスマホで撮って、「Googleカレンダーに登録して」と頼むと、「水遊びの日:水着・タオル持参」などの情報を抽出して予定を追加してくれます。
日時や場所、備考などを自動で読み取って入力してくれるので、すごく時短になりました!
✔︎ Googleマップ

家族旅行のプランニングにもGeminiが大活躍!
日程や予算をGeminiに伝え、旅程を組んでもらいました。Googleのホテル検索と連携して、希望に合ったホテルをピックアップしてくれます。さらに子連れ向きの観光スポットをGoogleマップにマッピングしてもらい、夫と共有すればぐんと旅行の計画がスムーズになります。
混雑が心配な観光スポットについて相談してみたら、正直に「子連れでじっくり観光するのはむずかしいかも… 短時間でさくっとがおすすめ」とアドバイスしてくれました。
わが家の活用例2:生成AIで遊びをもっと楽しく
✔︎ ぬりえ

ぬりえブームの子どもたち。ネット上にもフリー素材のぬりえがありますが、生成AIにお願いすれば、探す手間もなくあっという間に線画イラストが完成。印刷して、すぐにぬりえタイムが始まりました。自分が塗りたいイメージどおりのものを作れるのもいいですね。
✔︎ お話し相手に

「なんで空は青いの?」「なんでカレーは辛いの?」など、子どもの“なんでなんで攻撃”にも生成AIが心強い味方。 GPTの音声会話機能は9種類の音声が選ぶことができ、それぞれが違う話し方のトーンや個性を持っています。
「子どもとお話ししてほしい」と伝えると、わかりやすい言葉を選んで親しみやすいトーンで話してくれるので、今ちょっと構ってあげられない…というときはとっても助かっています。子どもの好奇心に寄り添いながらわたしの負担も減らせるのがうれしいです。
子どもがAIと話すときには、個人情報や自分の本名を言わないよう約束してくださいね。[1]
スマート育児で気をつけたいこと
便利で頼れるAIツールですが、使ううえで気をつけたいこともあります。
情報の裏取をする
AIの提案内容は必ずしも正しいとは限らないため、大切な判断は必ず自分自身で裏取りをしましょう。
ChatGPTなどは膨大なデータから回答を生成しますが、内容が必ずしも医学的・専門的に正確とは限りません。例えば「発熱した赤ちゃんの対処法」をAIに尋ねても誤ったアドバイスを提示する可能性があります。AIは最新の医療知見を反映できなかったり、不適切な情報源を参照したりする恐れもあるため、子どもの健康・安全に関わる判断をAI任せにしないことが大前提です。
個人情報を入力しない
そして個人情報は入力しないこと。子どもの名前や保育園名、位置情報など特に注意が必要です。スマートスピーカーの音声履歴やデータ共有の設定も、定期的に見直しましょう。
また、子どもには個人情報の概念がなく、AI相手に自分や家族の名前・住所などを入力してしまう恐れがあります。「〇〇ちゃんは今◯歳だよ」とうっかり話したり、家族の予定や留守情報を喋ってしまうかもしれません。これらはクラウドに記録され第三者に漏洩するリスクも。保護者はAIには何を話していいか・いけないかを教える必要があります。
また、著作権や肖像権、プライバシーにも配慮しながら活用していくことが大切です。
味方が増えると、育児は少し楽になる
子育てに「こうしなければ」という正解はありません。でも、自分の気持ちに寄り添ってくれる存在がいるだけで、少し気持ちが楽になる瞬間があります。
家族、友人、保育園の先生、そしてAI。いろいろな味方をうまく取り入れながら、子どもたちの成長に寄り添っていきたいです。