そして、

暮らしのエッセイ|webzine by Miho Abe

「ガルガル期」SBCラジオ人生相談

農作業のアルバイトに行くとラジオがかかっています。車ではFMラジオを聴くことが多く、深夜ラジオの好きなパーソナリティのAM番組をradikoでタイムフリーで聴くことはありますが、午前のAMを聴く機会ってこれまでほとんどなかったです。

その時間帯は「ラジオ人生相談」というコーナーを週に何度かやっていて、辛めのアドバイスでビシバシ叱咤激励するのが売りのよう。毎回一人と電話をつなぎ、リアルタイムのお悩み相談が展開されていきます。

一緒に作業している70代前後の皆さんはそれをとても楽しみにしているようです。同年の相談者の悩みにはうんうんと頷き共感しつつ、若い方からの相談内容には「甘えてる」と一蹴(苦笑)。

わたしは共感力が高く、こういうお悩みコーナーは聴くだけで気疲れしてくることも多いのですが、最近印象に残ったのは30代中盤夫婦の旦那さんからのご相談

夫婦で自営業をされていて、昨年初めてのお子さんが生まれたそう。5ヶ月の頃、繁忙期と重なり、家事育児に手が回らないので、遠方から旦那さんのお母さんを呼びつけて、子どもの世話と家のことをしてもらいながら二週間ほど滞在してもらったようです。繁忙期も落ち着いたころ、ふと奥さんが「キッチンを勝手に使われて嫌だった」というような不満の数々を蒸し返すようになったとか。徐々に義母さんに直接LINEで攻撃するようになってしまい、義母さんも旦那さんも参っている…ということでした。

キッチンを他人に触られるのが嫌という気持ちはわからないでもありません。まず奥さんの状況を慮るに、かなりお疲れだと思います。初めてのお子さんを抱えながら、家族の自営業では産育休にあたる休養もほとんど取れないまま働かれていると思います。自分のタスクに育児が加わることで、家事まで手が回らないことにも後ろめたさがあったかもしれません。

そんな精神状態のところに、他人=義母を呼ばれてズカズカと自分のスペースを踏み躙られたような気持ちになってしまったのではないでしょうか。義母さんを招くにあたって、夫婦の間でしっかり相談があったのか…そのあたりは疑問があります。

番組内のアドバイスは、義母と妻の間に入る夫の振る舞い方の指南が中心でしたが、それでは奥さんの抱える問題の根本解決につながりづらいと思いました。

産後、家族をはじめとした近しい周囲へ攻撃的になってしまう性質はわりと知られていて、はっきりとした原因はわからないものの、本能的にメスが赤ん坊と棲家を守るための行動と言われたりします。家族の“良かれと思って”の行動も、なぜか超絶不快に感じます。最近は「ガルガル期」という言葉で知られるようになりました。奥さんは、もうとにかくゆっくり休んでほしいです。あまり拗らせて嫁姑間に埋まらない溝ができてしまっては切ないです。

旦那さんにお願いしたいことは、奥さんと相談してお子さんの預け先を早急に見つけること。未満児の途中入園が可能な園は少ないかもしれませんが、あたってみてほしいです。

子どもと離れることに罪悪感があるお母さんもいますが、まずはご自身の心身の健康を取り戻すことが最優先。毎日預けないにしても、限界を感じたときに必ず託せる先が確保されていることが心の安心につながります。こういった場合の預け先は第三者で割り切った関係の方が良く、家族や近親者では務まらないとわたしは思います。自分が家族に迷惑をかけているという感覚が、またお母さん自身を責めるからです。

早くご家族の関係が良くなりますよう、ひっそりと願っております。